島内浩一郎『東京花嫁』,アシェット婦人画報社,2005
ブライダルフォトグラファー島内浩一郎さんが、結婚式の定番のカットの間に写された様々な表情を捉えた写真。アウトテイク集というより積極的にそういうカットも撮るようにしているようだ。とにかく、花嫁衣装の非日常性を単なるキッチュな面白さで消費することなく、その姿でそこに佇んでいる必然性であるとか、ちょっとした仕草から見える周囲の家族との関係とかを丁寧に写しこんでいる。
テキストを読むと、元は広告写真がメインだったのが自分の作品作りのためにたまたま花嫁さんを写すようになったのがきっかけで、ブライダルの撮影が増えたようなことが書いてある。たしかにこういう写真の見ると自分も撮ってもらいたくなるだろうな。
結婚式や七五三などのセレモニーの写真撮影は本人にとっては一生に一度の出来事であるが、決まりきった進行とド定番の衣装ということから、うまく撮れば撮るほど同じような写真になってしまう。皆が思い浮かべる花嫁像というのがあってそれに向けて衣装もシナリオも作り込んでいるわけだから、それをあえて崩して作品として仕上げるのは相当なスキルが必要。
例えば、参列者が破顔一笑している集合写真も、全員がかしこまって写っている本番カットがあってこそで、それがないと単なる失敗写真にしかならないでしょう。結婚式のスナップなんて誰にでも撮れるなんて思ったら大間違いですよ。
作者のサイト http://www.shimauchi-photo.com/
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ブライダルフォトグラファー島内浩一郎さんが、結婚式の定番のカットの間に写された様々な表情を捉えた写真。アウトテイク集というより積極的にそういうカットも撮るようにしているようだ。とにかく、花嫁衣装の非日常性を単なるキッチュな面白さで消費することなく、その姿でそこに佇んでいる必然性であるとか、ちょっとした仕草から見える周囲の家族との関係とかを丁寧に写しこんでいる。
テキストを読むと、元は広告写真がメインだったのが自分の作品作りのためにたまたま花嫁さんを写すようになったのがきっかけで、ブライダルの撮影が増えたようなことが書いてある。たしかにこういう写真の見ると自分も撮ってもらいたくなるだろうな。
結婚式や七五三などのセレモニーの写真撮影は本人にとっては一生に一度の出来事であるが、決まりきった進行とド定番の衣装ということから、うまく撮れば撮るほど同じような写真になってしまう。皆が思い浮かべる花嫁像というのがあってそれに向けて衣装もシナリオも作り込んでいるわけだから、それをあえて崩して作品として仕上げるのは相当なスキルが必要。
例えば、参列者が破顔一笑している集合写真も、全員がかしこまって写っている本番カットがあってこそで、それがないと単なる失敗写真にしかならないでしょう。結婚式のスナップなんて誰にでも撮れるなんて思ったら大間違いですよ。
作者のサイト http://www.shimauchi-photo.com/